集中の神様が舞い降りたような一日だった。たくさんピアノを練習して、たくさん身についた。
自分がピアノをやっていくことは、よくも悪くも、もう避けられないのかな、と思ったりする。
この前、一人で(伴奏者なしで)コンチェルトをレッスンに持っていった時。
ついうっかり、パスカル先生の前で通しをしているにも関わらず、また、合いの手などのオケパートを弾いていた。「は、しまった。」と気づき、えへへと誤魔化す。笑い事ではなくて、そろそろ、絶対に、オケパートを自分で弾くのをやめようと思う。
しかも悪いことに、ビゼー編曲の、このサンサーンス2番「ソロバージョン」の楽譜を見つけてしまった。見なきゃよかった。それを見ると、どんな風にオケパートとピアノパートを一人で弾けるかが一目で分かる。へぇ、と思いながら目でざっと追いかけたのが、ずっと頭に残っている。ホント、バカだなぁ(笑)
気を抜くのか抜かないのか知らないけれど、とりあえずオケの音は、もう頭の中で鳴らすだけにしなくちゃ。
英語の歌詞の曲を聴いていても、何気なく聴いていると、全然聞き取れない。でもある時、「The room is getting colder~~~」とか、突然キャッチ(笑)お、と思ってちゃんと聴いてみると、「oppor~~~tuni~~~ty~~~」「アイネヴァギビナプ(I'm never giving up)」と普通に分かる。「聴けば」わかるのだ。ということは、それまでは、メロディ、ドラム、ギター、ベース、ストリングス、和声、を聴いているのに、実際lyrics(歌詞)は全く耳に入っていなかったことになる。どれだけ英語が自分の体に定着していないかがよく分かる。または、どれだけ歌詞を軽視しているかが分かる(笑)
日本語だったら、どんなに嫌でも耳に入るのだけれど。日本語の曲の場合は、通り過ぎた歌詞を頭にストックして、あとから来る歌詞と意味を繋げる、という作業もとても簡単にできる。それに音楽以外にしても、人の話し声など、シャットダウンしようと思えば英語なら聞こえなくできる。本当、まだまだだと思う。次回は、ヒアリングのためにも、歌詞だけに執着して聴こうと思う。レイジとか、難しそう(笑)
今日は、9時からレッスンがあった。
なにやら、ものすごいことを習得したような気分。でも、言葉にすると全部出て頭の中が空っぽになってしまいそうなので、書かない。けれど、何とも満たされた感…。重くずっしりとした、何か、が頭に定着した気がする。そしてそれを演奏に表すことができたし、もっとできるようになると思う。わー。でもメカニックが大規模に不安なので、それも一緒にじっくり練習しよう。
朝から体の調子があまりよくない。風邪を引くかもしれない。でも今引いておけば11月は大丈夫。
温水器の修理の人は、今日は来なかった。息子さんにアクシデントがあったらしく、急遽、病院に行ったのだとか。明日(木)、朝一番で来てくれると言っていた。朝一番は逆に困ったりする。気長に待とう。
きのうと今日、レッスンがあった。コンチェルトの本番前に受けられるレッスンが今月いっぱいなので、週2回、お願いした。自分の指や脳が瞬時に反応しなくていらいらしたけれど、レッスンは良い内容だった。
ここ数日で、小さいけれどおかしなこと、をたくさんしでかした。
まず、友達に送るはずのメール(携帯)を、間違ってパスカル先生に送ってしまった。しかも、「明日のレッスン9時からになっちゃった~」みたいな軽い内容。日本人同士でも英語なので、先生ももちろん読める。別に変な内容ではないからよかったけれど、どうして先生に送ってしまったのか、まだわからない。
あと、レッスンの途中のことで、弾けない所はいろいろ方法を探してできるようにする、という話題の時。
「パソコンの調子が悪い時も、修理しようとするだろう?」と聞かれたので、
「Yes, I try to reboot myself.」と言ったら、
「REBOOT YOURSELF!?」とパスカル先生に大爆笑されてしまった。あ、BYが抜けてました。「自分、再起動します」って。しばらく笑っておられた。まぁあながち嘘ではないし、これからの願望でもあるけれど、たまに変なことを言ってしまう。
それから、前にピアノをレンタルしていた楽器屋さんから今日、電話があった。
「あなたの口座からずっとお金が送られてくるんだけど…ちゃんと銀行に行って止めてもらった?」という内容だった。…へ?いつの話だろう。ピアノレンタルを解約してからたぶんもう3ヶ月以上経っているはず。お互い笑ってしまった。今日すべてのお金を口座に返すから、ちゃんと銀行に行ってね、と言われ、レッスンの後、銀行に行って送金を止めてもらった。
ありえないと思う。(笑)ロンドンの場合、「引き落とし」ではなく「送金」という形なので、銀行に自分が行かないと止めることができない。楽器屋さん、親切…。そして自分、しっかりしろ…。しかし何故、3ヶ月もあとになって?(笑)
いろいろ起こるなぁ。
ピカデリーサーカスにある、フォートナム&メイソンでコーヒー豆を買った。モカマタリ。家に帰って淹れてみたら、ロンドンで飲んだコーヒーの中で一番美味しいと思った。お土産にしたいくらい。
日記はやっぱりその日のうちに書くものだな、と思いつつ…きのうのこと。
10時からレッスンだった。サンサーンスの3楽章をみっちりと見ていただいた。一回通したのだけれど、何を弾いているのかまだ自分が理解していないので、そういう演奏になった。散々だった。どうしても、出したい音が瞬時に出せなくて、そのレッスンをした。いい内容だったと思う。指先にセンサーでもつけて、もっと指先の感覚を磨きたい。
11時に終わって、ちょうどイギリス人の友達からメールが来た。
「僕、今日のための譜めくり(ページ・ターナー)探してるの…。午後1時から空いてる?」
ロンドンにいて、「○日に譜めくりお願いできる?」と言われたことはあまりない。ほとんど、「今日」か、「今から」だ。場所を聞いて、行くことにした。
サンドイッチをコーヒーショップで食べた後、向かった。Templeという駅にある、教会でのランチタイム・コンサートらしい。教会はわかりやすい場所にだいたい建っているものなので、地図なしで来れた。とエラそうなことを言っておいて、完璧な彼のナビがなかったら間違いなく迷ったと思うけれど。
ヴァイオリニストが、日本の人で、しかもアカデミーの卒業生だった。とても素晴らしい演奏だったと思う。曲は、プロコフィエフのソナタ(たぶん1番)の1、4楽章、シューベルトのロンド、ショーソンのポエム。聴いたことがあっただけで、楽譜は見たことなかった。ピアノも相当難しそう。でも、ポエムはいつかやってみたい曲の一つ。シューベルトのロンドは、とてもいい曲だけれど、シューベルトらしいリピートが大規模に使われているので、持続するのが大変だと思う。
終わってから、ピカデリーのジャパンセンターに行って買い物をして、帰ってきた。きのうはだいぶ疲れていたようで、よく眠れた。
答えが、なかなか出ないなぁ。
今日は家で練習していて、夕方からトライアウトクラスで学校へ。バッハの、チェンバロのためのコンチェルトを2台ピアノで弾きたい。BWV1052。かっこいいなぁ!
ピカデリーの近くに、「○○書店」(名前忘れた)という、ぜんっぜんロンドンの町並みに似合っていない、日本の本専用(英語の本が一冊もない)の古本屋がある。中はとっても狭くて、通路に一人いると、通れない。天井までマンガや小説などがびっしり積まれている。前から知っていたのだけれど、この前も立ち寄った。
そこに入ると、すっごく落ち着く。ロンドン生活の、いい所も悪い所もすべて忘れて、日本に帰ってきたように感じる。心のオアシス、というのは言いすぎだけど、笑ゥせぇるすまんに「どーん」とかされそうな場所だと思う。
で、そこで懐かしいマンガを見つけたので、一冊買ってしまった。山下和美の「天才柳沢教授の生活」。盲目的に森博嗣が大好きなので、そこから知ったマンガ。大学生の時によく読んでいた。その頃ドラマ化もされていたと思う。
全巻セットのマンガや本がすごく充実しているので、絶対にもう寄らないようにしよう。